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©ペトス・講談社/「亜人ちゃんは語りたい」製作委員会
天気情報:©Craid & Yuka Natsumi

SPECIAL

ペトス先生は語りたい

――最初に「アニメ化決定」の報を聞いたときの率直な印象をお聞かせください。
ペトス先生
とてもうれしかったです。監督はどんな方になるのだろう? どんな作画になるのだろう? 主題歌は誰になるんだろう? どんな声優さんが声をあてるのだろう? などと色々期待を膨らませておりました。とはいえ、原作の巻数が多くなかったので、ちょっと不安にもなりました(笑)
――いま振り返ってみて、どのようなコンセプトで本作の連載をスタートされたのでしょうか? 連載開始時点の心境を教えてください。
ペトス先生
連載開始は2014年秋なんですが、当時も亜人ものはいろいろな作品があったのですが「よし、一番地味な亜人ものを描いてみたいな」と思っていました。ただ地味な作品というのは厳しい勝負になると思ってましたので、連載経験のない新人漫画家としては、打ち切られる覚悟で描いていたというのが、正直な心境です。
――『亜人ちゃんは語りたい』は、一見、亜人という変わったモチーフを扱いながらも、独特の「日常ドラマ」とコメディのバランスが大きな魅力になっています。描き進めるうえで、特に気をつけているところはどこですか?
ペトス先生
過度にしすぎないことを気をつけています。コメディ部分でも大きなリアクションなどは控えて、キャラクターの自然な会話だけで見せるといったことです。吸血鬼は漫画の中では、不死身など常軌を逸した存在として描かれることが多いのですが、この作品では伝承は伝承として切り離すことで、隣りにいてもおかしくないような存在として描くことで、日常感を壊さないように気をつけていました。
――メインのひかり、町、雪といった生徒たちは、どんなふうにして設定を詰めていきましたか? また彼女たちの魅力はどこにあると思いますか?
ペトス先生
設定については、基本的に草案(Blu-ray&DVD第1巻ブックレットに収録!)からあまり変わってはいませんが、細かい部分は描きながら詰めていきました。彼女たちの魅力については、みんな、いい子ってところじゃないかなと思います。
――また、そんな彼女たちを見守る高橋先生も重要なキャラクターです。彼を描くうえで、注意を払っているところは?
ペトス先生
なんでもかんでも高橋先生が解決しないように注意しています。大人の楽しみは子供が成長してゆくところだと思うので、基本的に生徒間の問題は、生徒間で解決するようにしています。
――今回のアニメについて、ペトス先生はどのような関わり方をされたのでしょうか?(脚本、キャラクターデザインへの関わりなど)
ペトス先生
チェックができるものは、一通りチェックしました。こうしたほうがいいじゃないか、ということも伝えてましたけど、あくまで私もスタッフの一員というつもりで、最終的な判断はスタッフの皆さんにおまかせしました。脚本の監修は、漫画作りの勉強にもなるので、とても楽しかったです。
――アニメはマンガと異なり、音や声による演技・演出が入ってきます。原作者の目で今回のアニメ化をご覧になって、一番「すごい」「面白い」と思われたところはどこだったのでしょうか?
ペトス先生
一番すごいと感じたのは、やっぱり最初に見た第1話ですね。キャラクターの会話のやりとりを観た時に、キャラクターが自分の手を離れた感覚がありました。命が宿ったというか。
――今回、原作のエピソードがほとんどアニメ化されましたが、この後、連載はどのように進むのでしょうか?やってみたいこと、今後の構想についてお聞かせください。
ペトス先生
具体的に描くと決めていることでは、新しい亜人ちゃんの話や、クルツくんの秘密とか、ひかりちゃんの過去、亜人ちゃんたちの将来についての話、早紀絵先生の住環境の改善の話、あとは私達の世界と少し違う向こうの世界のことを掘り下げていったりしたいと思ってます。
――最後に、アニメを楽しんでいただいたファンの方たちにメッセージをお願いします。
ペトス先生
アニメを楽しんでいただいてありがとうございました! 放映前のインタビューで、アニメを原作を補完した完全版だと思って楽しんでいただければということをお話したのですが、こうやってほとんどのエピソードを見終わったあとでも、心からそう思ってます、100点満点です。家族ができたり、歳を重ねたらまた違って見えてくる作品でもあると思うので、忘れた頃にまた見返してもらえたらうれしいです。